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【ケアプラン】実際のケアプランを用いてNG例とOK例を解説!

コラム

2024年10月17日

ケアプランは、利用者の生活の質を向上させるための重要なツールです。しかし、改善の余地があることも少なくありません。ケアプランの改善は、利用者一人ひとりのニーズに応じた質の高いケアを提供するために欠かせない要素です。

本記事では、実際のケアプランの改善点について考察し、より効果的なケアプランを作成するための具体的な方法を提案します。
実際のケアプランの1表と2表を参考にしてNG例とOK例を要点ごとにみていきたいと思います。

NG例

まず、1表の「利用者及び家族の生活に対する意向」を見てみましょう。NG例のケアプランだとご本人の意向はありますが、課題分析の結果の表記がありません。

また「総合的な援助の方針」の部分に支援内容の記載がありますが、抽象的で具体性に欠けてしまっています。どのような理由があってその支援が必要なのか、支援することでどうなって欲しいのかという部分が抜けてしまっています。この部分をもっと具体的に記載する必要があります。

OK例

一方でOK例をみていきたいと思います。まず「利用者及び家族の生活に対する意向」ですが、アセスメントの結果、課題分析をして抽出したニーズが記載できています。また内容も具体的に記載できています。

次に「総合的な援助の方針」ですが、生活全般の解決するべき課題に対して、ケアマネジャーをはじめ各サービス担当者がどのようなチームケアを行おうとするのかという総合的な援助の方針がしっかり記載されています。また、あらかじめ発生する可能性が高い緊急事態が想定される場合には、対応期間やその連絡先が記載する必要があるので、それもしっかり記載されていると良いケアプランになるでしょう。

NG例

続いて2表になります。一番左の「生活全般の解決すべき課題」ですが、「金銭管理が困難である」など記載してありますが、もう少し具体性があった方がいいでしょう。
さらに「長期目標と短期目標」に注目すると、長期目標にはかなり無理な目標が設定されています。期間を見ても終わりの日付がバラバラになってしまっていて、確認漏れが起こってしまう可能性が高くなっています。
一番右の「援助内容」に関して、どのサービス事業者が何を行うかという詳細がわからず、具体性がありません。期間の表記にも西暦表記と和暦表記が混在してしまっており、非常にわかりにくい表記の仕方になってしまっています。

OK例

一方でOK例を見てみましょう。 この場合には、「生活全般の解決すべき課題」にこの方にどのようになって欲しいかということが具体的にニーズとして設定されています。次にニーズ解決のもととなる長期目標に関してですが、達成可能なものに設定されています。
このようにニーズ→長期目標→短期目標といったような流れで、プランを作成するとより具体的なプランにすることができます。すでに使いたいサービスが決まっていて、そこに対して目標を設定するのではなく、本当にその方のニーズに合っているかを十分考えた上で長期目標、短期目標を考えなければなりません。